神奈川県 Hさま 女性 50代(一人暮らし)
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掃除か片付けか分からない方向けプラン
今回のお客様は
調理に関するお仕事に就いていらして、
手芸、彫刻(木彫り)、心理学の勉強、アウトドアスポーツと多彩な趣味をお持ちのHさまです。
Contents
いつの間にか散らかってしまうのをなんとかしたい!
ご依頼内容は、
- 片付けが苦手でいつの間にか散らかってしまう。
- いつも綺麗にしておきたいと思いつつ掃除が出来ていない。
- 掃除、片付けを習慣でやれるように、掃除しやすい部屋にしたい。
- 物の定位置を決めて、スッキリ片付けやすい部屋にしたい。
- 洋服の片付け方のコツを知りたい。
- キッチン用品の収納を押入れでしているがよりよく収納したい。
とのことでした。
上記の他にも、
- 新たな自分になる!
- 苦手を克服して、いつも綺麗な部屋で過ごせる私に変わりたい!なりたいのです。
小さな私のお城を古いながらも快適に過ごしたいなと思っています。
と書かれており、
”おウチを整えて今の状況を改善したい!”
というHさまの熱い想いをひしひしと感じるものでした。
Hさまのお宅は昭和に立てられた2Kのアパート。
外側は確かに昭和を感じますが、中に入ると床はフローリングでお風呂などもリフォームされており、築40年以上経っているようには思えません。
「散らかっているお部屋を見て頂くのは恥ずかしいですが、ずっと散らかりぱなしから卒業したいです。」
とお申込みフォームに書かれていましたが、実際拝見すると
人によっては
「え、もうこれは作業後?!」と
間違えてもおかしくないくらい
床に余計なモノもなく、きちんと掃除されていらっしゃいました。
(つまり、来客があればここまで自力でできてしまう、ということでもあります。)
趣味の道具が相当多いはずなのに、
大型家具もほとんどなく、床面積は広めです。
現状把握|贅沢すぎるほどの収納スペース
それを可能にしているのが二間半ある押入れでした。
(ざっくり言うと襖5枚分)
贅沢すぎるほどの収納量です( ゚Д゚)!
二つのお部屋(襖で仕切るタイプでつながっている)それぞれに押入れがありました。
<イメージ>
この左隣に半間の押入れあり。
台所に続いているお部屋の方には、押入れの左隣に左開きの押入れ(半間)がありました。
<半間の押入れのイメージ>
実際には上部にポールはついていません。
この左手に台所があります。
右手の押入れ(衣類関係)
右手の押入れを拝見すると、
主に衣類関係が入っていました。
きちんと収納されていましたが、その収納方法を見て、
「これは使ったモノを戻すのに労力を取られるだろうなー」
と推測。(ポイント1)
そして天袋(押入れ上の収納)も開けていいか伺うと、
Hさまのテンションが若干変化。
「え、そこも開けるんですか?!」
「そこは何もやってないです・・・。」
天袋まで片付けるとは思っていなかった的なことをおっしゃっていましたが、
全体像を見ないことには収納プランが立てられない旨ご理解頂き、オープン。
天袋はその下の押入れ部分とは明らかに違う空気感。
置かれているアイテムたちは、かなり長い間触ってもらってなさそうです。
そして結構スペースに余裕がありました。(ポイント2)
左手の押入れ(台所用品)
そして左手の押入れを開けると・・・
押入れなんだけれど上段は台所の一部?!
一瞬押入れなのか台所なのか、なんだかわからなくなりそうな不思議な感覚になりました。
食器が置かれ、数々の食品のストックがカゴに入っており、
さらに電子レンジの上にトースターが乗っています(電源は必要なときに延長コードで対応とのこと)。
食器の水切りカゴもありましたし、小さなカボチャのようなお野菜も見えます。
お申し込み時、
「キッチン用品の収納を押入れでしているがよりよく収納したい。」
の意味がここにきてよーーーーく分かりました!
台所のシンクは幅が狭く、シンク下、コンロ下の収納はかなり限られています。
吊戸棚もなく、ちょっとした棚をそばに置くようなスペースもありません。
食器棚的なものを部屋に置くくらいなら、この大容量の押入れを生かすのが早い。
もし私がここに住んでも、きっと同じことをすると思います。
問題は台所用品を置く位置でした。(ポイント3)
半間の押入れ(書籍、雑貨、布団等)
で、一番台所に近い半間の押入れを開けると、
下段には大きめの引き出し二つの上に布団、
上段には数段の棚が取り付けてあり、そこに本、アイロン、雑貨類がぎっちり収納されていました。
ん?!台所に一番近い収納場所に布団???
Hさまに、その理由を尋ねたところ、
ここに台所用品を入れると、台所に行きたいのに左開きの扉が行く手を阻むから使いづらい。だったらひとつ離れるけれども引き戸の押入れの方が使い勝手がいいのではないか、と思ったそうです。
また、こういう扉で開くタイプの収納のところに布団を入れるイメージがあった、ともおっしゃっていました。
確かに旅館だとこういう場所に布団が入っていますよね(納得)。
モノにもそれぞれ落ち着きやすい場所がある
押入れ全体を拝見させて頂き感じたのは、
モノの配置がアンバランスで住んでいる人もモノたちも落ち着かない。
このことが片づけにくさにつながっているのかな、と。
片づけにくいと掃除もおっくうになりますよね^^;。
料理をする場所、手芸をする場所、着替える場所、くつろぐ(寝る)場所等々・・・。
各場所になるべく近いところにそこで使うモノをまとめて置く方が日々の生活が楽になります。
モノたちもきっと落ち着く筈、です!
(かなりスピ発言)
そして、
モノを取り出して→使って→元に戻す
この一連の動きをなるべく短く、シンプルに。
こうすると片付ける労力がグッと減り、散らかり防止になります。
作業開始|片づけやすい、掃除しやすい収納へ
私が考えた収納プラン(一部)は以下の通りです。
「使う場所」と「しまう場所」が離れてしまっていた、
天袋、左側押入れと半間の押入れの中をすべて出して作業しました。
床が見えないくらいに広がったモノたちを見て、
Hさまもこんなにたくさんのモノを持っていたのか!と驚いていらっしゃいました。
一人だと、ここまで思い切ったことがなかなかできないかなと思われます。
でも結局、これが近道なんですね~^^。
(ポイント1)衣類の収納方法をシンプルにする
現在は、
- ハンガーにかける
- 引き出しにしまう
- ショップの陳列棚のようにたたんで重ねて置く
という三種類の収納を押入れの中でされていましたが、
どうみても陳列棚(手づくりのラック?)はなくても問題ないように思えました。
Hさまも、「あるから使っているけれど、別になくても困らない(片付けあるあるですね!)」とおっしゃっていましたので、ラックをなくし、ハンガーにかけるか引き出しにしまうかの二択収納にすることをお勧めしました。
もちろん衣類の選別も必須です。
また、これも片付けあるあるですが、半透明の引き出しの内部が見えないように白い紙を内側に貼っていらっしゃいました。
押入れを閉めてしまえばそもそも引き出しは見えないので、引き出しを開けなくてもある程度中身が見渡せるほうが楽なのでは?とお伝えしました。
(ポイント2)入れるものを厳選して天袋をフル活用
天袋が二間分あり、そこらのマンションの天袋より明らかに高さがあるHさま宅。
この素晴らしい収納力を活用しない手はありません。
基本、使用頻度が超低いアイテムを置く場所ですが、見えない高さ故、小さめのアイテムをこまごま置くと、存在を忘れてしまう可能性大なので、収納方法に注意が必要です。
Hさま宅の場合は、
- 滅多に見ないけど取っておきたい思い出の品系
- 手芸用品(主に布)の二軍
- すぐには使わない彫刻関係用品
- 不織布のケースに入れたオフシーズンの洋服
- キャリーケース
- かさばるアウトドアスポーツグッズ
を使用頻度に合わせて置き場所を調整し収納しました。
(ポイント3)扉をなくす、という選択
一番台所に近い半間の押入れに布団等が入っていたのは先に書いた通りです。
やっぱりどう考えてもこのスペースに台所用品関係を置いた方が使い勝手がラクですし、滅多に使わない電子レンジだったとしても押入れの中で調理するのはやはりニオイ、湿気の点でもよろしくない・・・。
なのでHさまには扉を外してロールスクリーンにすることを提案しました。
(今は賃貸でも取り付けられるタイプもありますし。)
扉を外して使うことは全く思いつかなかったとおっしゃっていました。
ちょっとした(?)工夫で使い勝手はうんと変わります^^。
電子レンジとトースターは、冷蔵庫のそばにちょうどいい高さの棚があったのでそちらに置くことに。
半間の押入れには下記のモノを収めました。
- 食器
- 食料品のストック
- 調味料の二軍
- 調理器具の二軍(一軍はシンク下、コンロ下に収納)
収める際は、
Hさまにどのくらいの頻度で使うものか、都度伺いながらの作業です。
「よく使います!」
は即答ですが(笑)、
頻度が微妙なアイテムに関しては、
「んー、そこそこ使います。」
「んー、まあまあ使います。」
とかなり曖昧に^^;。
(そして時々、もうこれは要りませんと、手放すアイテムもありました。)
最初の「んー」のトーンを頼りに、よく使うものは手の届きやすい位置に
滅多に使わないモノは大きさ、重さも考慮して遠くへ配置。
収納場所が一間から半間になったことにより、
各アイテムがギュッと集まってきて
このエリアが徐々に食器棚のようなたたずまいになってきました。
台所に一番近い位置ということもあり、台所の一部っぽい雰囲気も出てくるから不思議です。
Hさまもそれを感じていらっしゃったようです。
掃除の面からみても、汚れやすい台所エリアがコンパクトにまとまったことによって、掃除の労力も軽減されるでしょう。
また、ここには防虫、防カビシートを敷くことと、台所関係は細かなモノが多いのでライトの取り付けをお勧めしました。
2021/01/06追記
後日、Hさまよりロールスクリーンを設置したとのお知らせを頂きました。
「食事後の片付けがとても楽しくなりました!」とのことです^^。
私がお客様に提供できるのは当日の作業とアドバイスのみで、当然のことながら私の提案に強制力はありませんし、当日作業できなかった個所について行動に移すかどうかはすべてお客様次第です。
なので、扉を外してロールスクリーンを設置する、という、人によってはかなりハードルの高い作業をすぐに実行され、お使いになったご感想まで頂けたのは嬉しい限りです(涙)。
Hさま、お料理上手な上に後片付けまで楽しくなったらもう最強ですね!
ご感想本当にありがとうございましたm(__)m。
その他の片付けポイント
左側押入れは、モノの総量を見ながら
いくつかのカテゴリーに分けて移動させ、
布団はなるべく台所から離れた方へ収納しました。
以下は片付けのキモとなる話です。
定位置を決める基準
実際に片付けながら、下記のことをHさまに説明させて頂きました。
- よく使うものは腰に近い取り出しやすい場所
- 滅多に使わないモノはそれよりも遠く(奥か上か下か)
- できれば重いものは下、軽いモノは上の方
このことをざっくりとでも頭に入れておけば、
間違っても「ここのスペースが空いているからとりあえず入れちゃえ!」という、カオスな収納路線を多少なりとも阻止してくれる筈、です^^。
これは何つながり??
モノを収めるときにカテゴリーに分けて収納していくのが王道ですが
(例えば台所用品の中に、靴のお手入れグッズがあるのはカテゴリー的におかしいですよね?)、
これは何つながりか?と考えるクセをつけるといいかなと思います。
例えば、
文房具つながり、手芸用品つながり、工具つながり等々、自分でしっくりくるカテゴリー分けにしてまとめると、後から新しいアイテムがやってきたとしても収納のルールが崩れにくくなります。
つながりの考え方は人それぞれなので、自分の感覚を大事にしてください^^。
例えば木工用ボンドは工具つながりだと考える人もいるし、文房具つながりだと考える人もいますよね?
Hさま宅で実際に質問されたのは、陶器の小さめの一輪挿しです。
雑貨つながりだと自分が感じれば、雑貨が置いてあるスペースへ置く。
陶器つながりなら、食器棚の奥に置いても同じ素材なので違和感がない。
水を入れる、という点でも食器に少し近いですよね。
(玄関で使うから玄関つながり等々、人によって考え方は様々です。)
ちなみにHさまがしっくりきたのは陶器つながりでした^^。
ご感想|本当の意味で片付けのスタートが出来た
Hさまより、とてもありがたいことに長文のご感想を頂きました。
ここに全文を載せるとかなりのボリュームになるため、一部省略させて頂いております。
昨日は遅い時間までありがとうございました。
お片付けの当日だけでなく、前々からの準備や片付けが終わってからのアドバイスなどなど細かい提案をありがとうございます。
本当に助かります。
こんなに集中して片付けと向き合ったのは、人生初!
ひとりの片付けはすぐ挫折しちゃっています。
そして、
片付けと言うよりも、物を並べる!もしくは移動しているだけだったりします。
下郷さまにお手伝い頂いて本当の意味で片付けのスタートが出来たと思っています!!嬉しいです!
慣れない片付け、疲れました〜!
案外体力も使うのですね。エネルギー切れにならないよう、やれる範囲で、片付けしたいと思います。
わかりやすいイラストありがとうございます!
(↑ヒアリング時間を含めて作業時間が約4時間と限られていたため、細かな片付けまでできなかったところは、何をどのように入れればいいか図解したものと、そこに合いそうな収納用品を参考情報として後日お送りしました。)
新たに購入するラックの詳細とても助かります。
もしかしたら、たぶんラックと言うものを買った経験がないかも?なので。
宿題の片付けをしてからサイズを図りラックを検討します。
(↑いくつかのアイテムに関してはご自身で要・不要の判断をして整理する「宿題」扱いとなりました。)
昨夜は部屋と部屋の戸を全部つけて締め、玄関側の部屋で寝ました。
気分がとても良いです!
(後略)
また別の日にもメールを頂きました。
お互いに下の名前で呼びましょうということになり、文章に変化が。
(前略)
自分はこれからの人生で何を取っておきたいのか
↑とてもわかりやすいです!
物の選別で悩んだ時にいつでも思い出しますね。
さとこさんのたくさんの知識スゴイ〜
うんうん!ってもっと聞きたくなるし、勉強にもなる!そして、何よりもただ、お掃除するだけじゃなくて色んな意味があるって知ると、掃除をしょう〜!って前向きにやる気が出るよ〜!!(注)
ブログ掲載どうぞ!自由に書いて下さい〜♫
片付けた時出た燃えるゴミ、プラゴミも明日で全て捨てられます!
木材の台を大家さんにお願いして処分してもらいました。
気持ちが軽くなった実感があります!
嬉しいーです
これも、さとこさんのお陰です。
本当にありがとうございました!!
(注)Hさま宅をバグア風水的にみると、ウェルス(金運)、フェイム(名声運)、ラブ・アンド・リレーションシップ(恋愛・結婚運)のエリアがお風呂、台所、トイレ等の水場と半間の押入れの一部に該当するようでした。
どこも汚れやすく、氣が不安定になりやすい箇所なので、まずはこまめな掃除と片付け、そして換気を心がけるのがとても大切であることをお伝えしました。
この情報を知ることで、Hさまが掃除をしょう〜!とやる気が出たそうです^^。
バグア風水についてはこちらの記事をご覧ください。
また、私の記事を読んで実際に洗剤や道具を購入してくださっていました(感激)。
なので、どこにどの洗剤を使えばいいのか、Hさまのお宅に合わせて具体的にアドバイスもさせて頂きました。
Hさま、ブログに掲載の許可を頂きありがとうございますm(__)m。
片付けは手を動かしてナンボなので、是非実行に移してみて下さいね!!
おウチ(そう、自分のお城です!)を整えることによって、気分が軽くなり、Hさまがよりよい毎日を過ごせますように。
そしてお仕事のみならず趣味の方面でもますますのご活躍、応援致しております!